走り梅雨とはいつ頃の雨のこと?意味や語源、俳句の季語にも!

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スクリーンショット_040816_114540_PM梅雨という言葉は誰もが知っていて日ごろから使っている言葉ですよね。

では「走り梅雨」はどうでしょうか。

はっきりとした時期や意味を知る人は少ないのではないでしょうか。

梅雨の語源を知る事で「走り梅雨」の時期や意味、また俳句の季語として使われる情緒豊かな表現を知る事ができるんですよ。

●走り梅雨とはいつ頃の雨で、どのような意味があるのか

梅雨と言えば6月~7月にかけて梅雨前線の影響により天候が不安定で雨の日が多くなる季節の事を指しますが、走り梅雨とはどういう意味でしょうか。

走り梅雨は、梅雨の「走り」(先駆け)という意味を持っていて、5月下旬~6月上旬頃に梅雨を思わせるような雨が降る事を言うんですね。

 ●走り梅雨の別名

この時期には卯の花が咲く時期でもあることから、卯の花を腐らせるような雨という意味で「卯の花腐し(くたし)」という別名があるそうです。

他にも、「梅雨の走り」や「迎え梅雨」といった、本格的な梅雨の前に訪れる雨模様という意味の別名があるんですね。

●梅雨の語源

梅雨という漢字には「ばいう」と「つゆ」の二種類の読み方がありますよね。

その読み方それぞれに語源があるんです。

語源を知る事で、何故「梅」という漢字が使われているかがわかると思いますよ。

■「ばいう」の語源

そもそも梅雨という言葉は中国から「梅雨(ばいう)」として日本に伝えられました。

中国で梅雨という名前がついた理由には2説あります。

  • 梅の実が熟す頃に降る雨だから梅雨と呼ばれるようになった。
  • 雨が降り続いて黴(カビ)が生えやすいので「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたが、漢字が良くないので「梅雨」に改められた。

中国から伝えられた梅雨(ばいう)が江戸時代の頃から日本で梅雨(つゆ)と呼ばれるようになるんですね。


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■「つゆ」の語源

古くから日本では梅雨の事を五月雨(さみだれ)呼んでいましたが、江戸時代の頃から「梅雨(つゆ)」が使われるようになるんですね。

所説ありますが、3説ご紹介しますね。

  • 露(つゆ)の季節だから

雨が降り続いてじめじめした状態の事を「露けき(つゆけき)」と表現していたので、そこから梅雨(つゆ)になったという説。

  • 潰ゆ(ついゆ)の季節だから

潰える(ついえる)という言葉があり、物事がダメになるという意味がありますね。

梅雨の季節には食べ物や衣類が傷みやすい事から、梅雨を「ついゆ」→「つゆ」と読むようになったという説。

  • 梅の実が潰ゆ(ついゆ)季節だから

潰えるには、物事の形が崩れるという意味もあるんです。

梅の実が熟れて形が崩れることから、梅雨を「ついゆ」→「つゆ」と読むようになったという説。

他にも様々な説がありますが、江戸時代の頃から「梅雨(つゆ)」が使われるようになったんですね。

 ●走り梅雨以外の梅雨用語

梅雨という言葉はそれ以外にも、梅雨がついた言葉が沢山あるのはご存知ですか?

梅雨がつく言葉と、その意味をご紹介しますね。

■菜種梅雨(なたねづゆ)

菜の花が咲く3月下旬から4月にかけて連日降る小雨の事を菜種梅雨と言います。

■山茶花梅雨(さざんかづゆ)

11月下旬から12月上旬に見ごろを迎えるさざんかと同じ頃に連続して雨が降る事を山茶花梅雨と言います。

■筍梅雨(たけのこづゆ)

たけのこが採れる季節に吹く南東風の事。

湿気が風で、雨も降る事があるそうです。

■すすき梅雨

8月後半から10月頃にかけて続く長い雨の事をすすき梅雨と言います。

 

 ●走り梅雨は俳句の季語でも使われる

走り梅雨を俳句に含むと、6月初旬を表す季語となるんです。

四季にあてはめると夏の季語になるんですね。

走り梅雨という季語が含まれている俳句をいくつかご紹介します。

走り梅雨ゆつくり歩いてみたくなる

頬杖の頬の冷たき走り梅雨

梅雨の前に降る短期間の雨で、これから本格的な梅雨入りを迎える事が感じられる、とても短い期間にのみ使える季語ですよね。

とても細やかな表現が感じられる風情のある季語だと思いました。

 

 ●まとめ

走り梅雨とは、5月下旬~6月上旬に降る雨で、梅雨が近づいてきた事を感じさせる言葉でしたね。

梅雨(ばいう)という言葉の語源は中国に由来していますが、江戸時代の頃には風情を感じさせる梅雨(つゆ)という読み方が次第に広まったと言われています。

走り梅雨という言葉を俳句に取り入れた場合、とても短い期間に注目して季節を表現していることから、とても細やかで情緒ある表現だなと思いました。

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いかがでしたでしょうか?参考になれば幸いです


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