接客でお茶を出すときに、お菓子の位置って右側か左側かわからなくなりますよね。
茶托にまで向きがあったりします。
日本のマナーには尊敬語や謙譲語という言葉遣い、上座・下座という位置関係などがあってちょっとわずらわしい風習ですが、お茶ぐらいスマートに出したいですよね。
これさえ抑えておけば「丁寧な対応ができる人で素敵だな」と思わせられる、お茶の出し方やお菓子の置き方、位置などマスターしておきましょう。
お茶の用意
まずはキッチンなどでお茶の準備をします。
人数分のお茶を茶碗に注ぎますが、この段階では、まだ茶碗は茶托の上には乗せません。
運ぶ段階でお茶をこぼしてしまうと、お客様にお出しした時に茶碗の裏側が濡れている状態になってしまうからですね。
茶碗はお客様のもとに到着してから、茶碗の裏側が濡れていないように配慮してから茶托に乗せるので、茶碗と茶托はお盆の上で別々に乗せて運びます。
茶菓子の用意
菓子皿に敷紙を置く場合は、二つ折りにして角がお客様から見て左上になるようにセットします。
茶菓子は個別包装になっている場合は包装を外してお皿の上に乗せます。
饅頭などは手で食べて頂いても良い茶菓子なので菓子ようじをつけない場合もありますが、羊羹など、手で持つと手が汚れてしまいそうな茶菓子をお出しする場合には菓子ようじを添えます。
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お客様へのお茶の出し方
お茶と茶菓子をお盆に乗せたら、お客様がいらっしゃる部屋まで向かいます。
ノックが必要な場合は3回ノックをします。
2回ノックするのはお手洗いでのマナーなので、ノックの回数は間違えないようにしましょうね。
部屋に入ると下座のほうにお盆を置き、お盆の上で茶碗と茶托を合わせます。
この時に茶碗の裏側が濡れていないかチェックして、念のために布巾などを持っていってると良いですね。
裏側が濡れている場合は、布巾で裏側を拭いてから茶托と合わせましょう。
お茶と茶菓子は必ず両手で、上座の方から順番にお出しします。
お茶はお客様から見て右側、茶菓子はお客様から見て左側にくるようにお出しします。
おしぼりがある場合は、お客様から見て一番右側にお出しします。
お茶と茶菓子どちらを先に出すかについては、必ずどちらが先と決まっているわけではないんです。
お客様から見て茶菓子が左、お茶が右という配置を考えた時に、後から置くほうが前に置いたものをまたがない順番でお出しします。
ということは、自分がお客様の右側からお茶をお出しする場合は、茶菓子→お茶→おしぼりの順になりますね。
茶托に木目模様がついてる場合は、お客様から見て木目が横向きになるようにお出し、茶碗に絵柄がある場合も、お客様に見える方向で出しますよ。
全てはお客様の立場を考えて出すという事が大切なんですね。
仕事中や商談中などの場合はパソコンや書類を広げて会話をしている最中にお茶を出す場合もありますが、お客様の邪魔にならないようにするのが最も大切な事なので、邪魔にならない場所で、お客様の右側にお茶をお出しします。
まとめ
お茶と茶菓子をお出しする時は、お客様から見て左側から茶菓子、お茶、おしぼりの順番に並ぶようにお茶を出します。
下座にお盆を置き、上座のお客様から順番にお茶をお出しするんですが、決してお客様の邪魔にならないように配慮する事が最も大切な事なんです。
お茶出しはおもてなしの心を表したマナーですので、お客様の居心地の良いお茶の出し方を考えて対応する事が大切なんですね。