先天性皮膚欠損という病気は生まれた時から皮膚に円形脱毛症のような症状がある病気なんです。
頭皮に現れる事が多い病気ですので目立たなくなるような治療や手術をおこなうんですね。
具体的にどのような方法で治療するか手術の方法などをご紹介します。
●先天性皮膚欠損って?
先天性皮膚欠損は生まれた時から皮膚に円形脱毛症のような症状がみられて、発症している人の約7割の人は頭皮に症状があります。
患部には毛根が存在していなため、成長しても患部に毛が生えてくることがありません。
先天性のものなので生まれた時には患部が赤みを帯びていて、掻いてしまう事により出欠しやすい場合もありますが、特に心配はないようです。
皮膚薬などを使いながら経過観察でしばらくは過ごしますよ。
●先天性皮膚欠損の手術
現在の治療法では、毛根が欠損している患部を取り除く外科的手術が行われているようです。
軽症の場合は外用治療などをして、患部が悪化しないよう経過観察をします。
外科手術には様々な方法がありますが、主に3つの方法に分かれます。
具体的にどのような方法なのか詳しくご紹介しますね。
■縫縮
縫縮とは、欠損した部分を縫い縮める事を言います。
皮下組織が欠損している部分を修復するには最も一般的な方法なんです。
周囲の組織に縫縮余裕があるかどうかを判断してから手術します。
一度で全ての部位を縫縮事ができない場合は、数回に分けて手術を行う場合もあるんです。
先天性皮膚欠損は頭部にできる場合が多いので、傷跡は注意して目立たないように縫合してもらいます。
■植皮
植皮とは、身体の他の場所から皮膚移植をする事を言います。
移植した皮膚には新しい血管が植皮片へ入り込んでいき、約1週間ほどで定着していくんですよ。
感染症を起こしたり皮膚の下に血腫ができたりすると皮膚が定着せずに壊死してしまったり、移植した皮膚の色が変化してしまう場合などのリスクもあります。
近年では本人の細胞を使って再生医療を行う機会も増えてきていますし、動物のコラーゲンを使った人工真皮などの利用も行われているんですよ。
拒否反応などの心配も少なくなりますし、患部をきれいに再生させることができる可能性が高くなるので注目の治療ですね。
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■皮弁
皮弁とは、欠損した組織を覆う手術で用いる「血流のある皮膚」の事なんです。
血流が豊富であると栄養がよく行きわたるので治りがはやいんですよ。
また柔軟性も高くて移植した先での定着率が高いのも特徴なんです。
骨や筋肉、神経などを皮弁で感覚や運動機能を回復させる再建も可能になってきており、こちらも注目の治療法ですね。
●脂腺母斑との違い
脂腺母斑も生まれつきや、幼少期の頃から円形脱毛症のような症状がみられるもので、患部が少し黄色がかっているのが特徴です。
幼児期には大きな変化もなく皮膚が少し盛り上がる程度の場合が多いですが、思春期を超えたあたりから患部の色に変化が現れたり、ぶつぶつと患部の質感に変化が現れる事があります。
約2割の人が患部が腫瘍化したりもするんですよ。
腫瘍には良性・悪性どちらも起こりうるので医師への相談が必要です。
見た目だけで判断する事ができないので先天性皮膚欠損と脂腺母斑の判断は医師に診てもらって下さいね。
脂腺母斑の手術も先天性皮膚欠損と同じく外科的手術で取り除くんですが、患部の状態を見極めながら行うので、手術に適した時期は先天性皮膚欠損と脂腺母斑では違いがあるかもしれません。
●まとめ
産まれた時から円形脱毛のような毛が生えない部分がある事を先天性皮膚欠損といいます。
頭部に現れる事が多いので外科的手術で皮膚の治療を行う事が多いんですね。
手術の方法を主な3種類ご紹介しました。
患者への負担を考慮しつつ手術を行うのでいずれの方法で手術するかは医師との相談が必要ですね。